2012/12/12

鉄道博物館の『D50形蒸気機関車動輪』は本当にD50のもの?

 2chは罵詈雑言のドッヂボールであると思われがち(実際にもそうだが)だが一部のスレは有意義な論争が行われており『蒸気機関車の技術を熱く語りつくすスレ』もその一つである。正確にはあった…タコ弁が粘着するまではちょくちょく読み返しているのだがふと以下の一文が目に留まった。

蒸気機関車を熱く語り尽すスレ Part4より

281 : オカマスキー[sage] : 投稿日:2004/05/01 12:33:00ID:kMV0xDa2 [3/3回]
 >>280
 みんな日本鉄道ですYo!
 5680と3800はダッブスの姉妹機
 7050もダッブス、7080はピーコックです
 ちなみに交博に有る「D50の主動輪」はクランクピンの端が正方形断面なので
 D50用ではなく7080用の可能性が大




んなこたない…と思いたいがC53の動態模型の動作が交博以来間違っていたりマイテを喫茶店に改造しようとしたりと前科があるのでありえる。というわけで軽く確かめてみた。
 その前に7080はなじみがないであろう古典ロコなので軽く解説を。

 7080は日本鉄道がベイヤー・ピーコックから1902年に輸入した蒸機である。
 特徴は低カロリーの常盤炭を使用する目的のためにペルペア火室を採用したために従車をつけ、土地柄雪中行軍が多いので脱線を防ぐために先輪を省略し車輪配置0-6-2となったことである。これは同目的に輸入された7050(違いは製造所がノースブリティッシュとダブスであることとのちに挙げるもの)とこの形式に見られるのみ。
                         以上『機関車の系譜図』より要約

…まさかD50を知らない人はいませんよね?

1,D50
・D5062 臼井茂信『機関車の系譜図2』より
D5062.jpg

・D6034(D50145改造) 全国保存動輪リストより
d6034dourin.jpg
指摘されたクランクピンの先端は丸だ。動輪径は1400mmである。

2,7080 同上『機関車の系譜図1』より
7080.jpg
第二動輪のみが正方形である。動輪径は1397mmだ。

3,鉄道博物館のブツ全国保存動輪リストより
<a href="http://nhironworks.blog.fc2.com/img/d50dourin-tetsuhaku11.jpg/" target="_blank">d50dourin-tetsuhaku11.jpg
…正方形である。ということは確かにこれが7080のものである可能性大ということだ。ほぼ同じ仕様である7050のクランクピンはすべて丸なのでどちらかといえば7080であることは間違いない。しかしD50との動輪径は3mmしか違わずこれは摩耗による誤差に含まれるので現物を確かめようにも無理がある。

以下は妄想だが、7080が廃車された年は1922年、つまり初代鉄道博物館が開館する1924年に近い。当時機関車の解体は鉄道工場で片手間に行われていたので開館に伴い手近な廃車発生品を入れた、と考えればつじつまはあう。なぜD50と混同されたかといえば…動輪径がほぼ同じだがこんなマイナー機のものであろうとはふつう思わない。

もしもこれが本当に7080のものであるなら同様に保存されている客車の松葉スポークや木製のものと同じく貴重なものとなる。たとえD50であっても貴重なことには変わらないがともかくその具合がUPすることは確実だ。
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