2014/02/12

コンセプトアートの楽しみ

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以前からコンセプトアートを取り上げているが改めて楽しみについて語ってみる。
コンセプトアートは実に魅力的だが和書だと大抵おまけ程度の扱いで大きく扱われることは無く堪能するには難しい。例えばD23EJの30周年展ではどの書籍でも見られない絵が展示されたとのことだがディズニーファン誌の記事ではあまりに小さく数センチ四方!何を読み取れというのだ…よって大枚はたいて洋書と言う名の博打に賭けるかネットの海から見つけ出すしかない。アップしてくれる海外の同志達よ感謝永遠に。
定点観測は以前からやっているのでここでは二つ挙げよう。

1,絵画としての楽しみ
パークの写真集はボチボチあるが画集は無い。シーではわたせせいぞうの漫画があるにはあるが恋愛ドラマの舞台程度の扱いで魅力を引き出しているとは言いがたい。しかしコンセプトアートは製作者本人たるイマジニアによる作なので素晴らしいのも当たり前だ。特にミスアイや先の要塞は雲から光が差し込む様が神々しいと表現したくなる程の出来である。

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↑「ディズニーシー10周年クロニクル」よりカールッチビルもといブロードウェイの様子。シルクハットの紳士や末広がりのスカートな淑女などがいる。
またこのように人々もポートに合う格好に描かれているのでBGS的観点も盛り上がる。シーの弱点はその世界に迷い込むと錯覚するほど作りこまれておりながらあふれるゲストの格好で少々その気分がそがれるところにある。この点を補う遊び方「時代イン」はこちらまごうことなき宣伝だが勘弁!


2,変遷を読み解く楽しさ
いくらシーだってもちろん最初から完成された姿ではずがない。今から思いつかない幾多の案が消えては現れ消えては現れたことだろう。しかし和書ではかがみんが自叙伝で蹴ったことを自慢げに記した灯台モニュメントやMGMスタジオ、水族館ぐらいしかわからない。よってコンセプトアートから自分で変遷を読み解いていこうというわけだ。他のジャンルでも戦艦大和のA140からの変化やLNERのA4とSRのマーチャント・ネイビー級の繋がりなど完成品のみを見てはわからない変遷をたどれるが同じことがパークでも無論映画でも同様である。最近出版されたティンカーベルの洋書は全200p中マーク・デイビスによる現行のデザインが現れるのは100pになってからという凝りようなのだ。Tinker Bell: An Evolution
残念ながら洋書でも製作年数を付記することはないが前世紀のDF誌から幸いうかがい知れるので以下に具体例を挙げる。

1997年7-8月号
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1998年2-3月号
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両者を見比べてみると半年と経たず変化している様がおわかりになるだろうか。

・タワーオブテラー
まずアメフロに目を向けよう。細かいところではERの配線や駅の向き、ウォーターフロントパークの規模などがあるが目立つのはタワテラの有無だろう。形状は現在の様式ごった煮ゲテモノ建築と違いだいぶ常識的であるが増築したには変わりないようだ。はたしてハイタワーのジジイはこの頃からいたのだろうか。これより前に描かれた絵もある(タワテラ年表参考)ので、タワテラは当初から予定に合ったが途中で追加要素となるよう変更されたと思われる。
またあえて右に目を移すとメディからミスアイに向かう傍らにあるローマ時代の遺跡が目立つ。現行より規模が大きいようだ。

・ポートディスカバリー
両者の違いとして特に強調したいのがポートディスカバリーだ。他はほぼ同じだというのに全ポートの中で一番変遷が激しいPDはここでも様相が違う。CWCが現在と違い例のカブトガニっぽい稼動式?なのでどうやらImagineering掲載のものと同じ姿に見受けられる。
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↑Imagineeringより。A4見開きなんて和書じゃ考えられんぞ!
少なくとも97年夏にはこの案だったが98年には現行になったことがこれらから想像できる。ロビダ案で出発して以来水族館案を否定されたりモノレールの壁画やアドベンチャーオブTDSでストームライダーが水上機ではなくヘリとして描かれているようにPDは最後まで二転三転した困ったさんなのだ。そこがまたいいのだが。

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↑「ディズニーシー10周年クロニクル」掲載のSSコロンビアダイニングルーム
おまけとしてダイニングを見てみよう。ここでは木を模した柱の葉が緑に描かれているのが現在との相違だが、この点が一等食堂のみならずウィンターガーデンのイメージが加わっていると考える根拠である。イマジニアは様々なイメージを合体させると聞くので多少なりはあっているだろうがいかがだろうか?

以上が自分のコンセプトアートの楽しみである。これらはあくまでも根拠の少ない考察であり確定した情報が欲しいが、先のImagineeringなど洋書では和書よりよほど丁寧に取り上げてくれるが一冊丸ごとディズニーシーはさすがにない。ロングビーチのDisney Seaから引き継いだ要素は何なのか(ミステリアスアイランドは確実、らしい)、Disney's Americaにはエリス島のエリアがあるがアメリカウォーターフロントとの関係は?など気になることはたくさんあるがこれ以上深く探るには本国のアーカイブに突撃して未発表のコンセプトアートを見るしかないだろう…仮に行ったとして見せてくれるのか?
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2014/02/07

コンフェティ補足―煙草と映画

どうもお久しぶりです。
9月18日にお世話になっているぐんそうさんとインしたらコロンビアの年代に合わせた格好をしていらっしゃったのでこれ幸いと「ポートの時代背景にあった服装によるイン」略して時代インをしようぜ!という記事をコンフェティ向けにかきました。
要はポートそのものを楽しもうというわけです。イマジニアが造り上げた素のままのポートそのものにもっと目を向けていいんでないのかな?
というわけで諸事情によりカットされた部分と補足をここに掲載します。

写真 (2)
写真 (6)

・煙草
決して喫煙を推奨しているわけではなく現在と違い昔は誰でもタバコを吸っており大衆文化の一つであったためわかりやすい表現であるからです。例えば古典的ハリウッド映画では人なりを表現するための小道具でありステータスによって様々な種類が使い分けられました。葉巻は社長などブルジョワ的イメージですが、パイプは比較的安価でありながらイギリスから入った知的な印象もあるため大抵正統派主人公が吸うものと相場が決まっています。
テディ・ルーズヴェルトラウンジはラウンジ(社交室)というよりスモーキングルーム(喫煙室)のように重厚な雰囲気ですのでブランデー傍らに紫煙を燻らす姿がしっくりくるのに禁煙とは非常に残念です。しかし規定違反ですので実際に吸うと周囲からいい顔はされない上キャストが飛んで来ますのでやめましょう。パーク内に喫煙所は5箇所ありますので喫煙する際はこちらをご利用下さい。(2014年1月現在)。

……と書いたらボツになったでござるの巻。そりゃまあ園内禁煙なのでまぎわらしいが火を付けてないし、第一ラウンジぐらいは喫煙可にしてもいいんじゃないのかなあと夢想。ポイ捨てOKだった開園当初が実にうらやましい。自分では吸わないが表現としては大好きなので実に惜しい。
写真 (8)
普段からパイプを吸っているので様になっていらっしゃる。

映画で使われた例として挙げたいのは弾丸か投票か(1936)」。エドワード・ロビンソン演ずる主人公の刑事はパイプをたしなみ葉巻を薦められても断っていたのがギャングに寝返ると葉巻を堂々と吸うといったように人物描写に一役買っているのである。ちなみにビデオの紹介では「ハンフリーボガードの~」となっているが彼はこの時期お馴染みのやられ役であり正直なところかっこ悪い。やはり主人公であるロビンソンがかっこいいんだなこれが。「犯罪王リコ(1931)」でギャングを演じていた彼が刑事というのも妙な話だが当時ギャング映画が犯罪を誘発するという批判に晒された結果「最後に正義が勝つのだから問題ないでしょう?」というわけだ。主人公の立場が変わっただけでやっていることは同じだが。

・おすすめ映画
ロイドはともかくコリーン・ムーアはさすがにやりすぎたような気がしないでもないが反省するはずもない。
「イースターパレード(1948)」
すっかり忘れていたけど舞台は1912年NYだよ!ドンピシャだよ!イースターでなぜ使わなかった!そりゃランドと重なるがイースターインニューヨークは正直なところ最大公約数的類型なのでもっとピントを合わせて欲しかった……。付け加えるとWW1以前っぽいのはセイルアウェイぐらいで後は皆ローリングトゥェンティーズなのが気になる。もう少し元の設定を生かそうぜ!

「ラグタイム(1981)」では年をとってもやっていることはあまり変わらないドナルド・オコナーの姿が拝めるので是非見よう。I Could Love a Million Girls - Donald O'Connor
この曲は本国のメインストリートUSAでも使われているのだとか。カールじいさんのMarried Lifeも流れているらしいし向こうは曲をどんどん更新しているようでうらやましい。
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ラウンジで気づいた点もあるけどこれはまた今度。隠れミッキーなんか探している場合ではないぞ!