2017/05/08

同人界隈におけるディズニー忌避風潮5:公式の動向

目次
15,スクエニの著作権に関する訴訟事例
16,実際公式はどうなの?

続きを読む

2017/05/08

同人界隈におけるディズニー忌避風潮4:定着の過程

目次
12,無数の引き合い
13,「父よあなたは強かった、だから貴様も草をかめ」
14,ヒーローマン

続きを読む

2017/05/08

同人界隈におけるディズニー忌避風潮3:背景と自主規制

目次
9,背景その1 「著作権ヤクザ」イメージの流布
10,背景その2 同人誌にまつわる事件の続発
11,自主規制

続きを読む

2017/05/08

同人界隈におけるディズニー忌避風潮2:キングダムハーツで何が起きたか

目次
4,マナーサイトによる危険論の流布
5,「ディズニーの警告メール」によるサイトの大量閉鎖
6,パイレーツオブカリビアン
7,空気の蔓延
9,スクエニの対応

続きを読む

2017/05/08

同人界隈におけるディズニー忌避風潮1:組合と印刷所の自主規制

注:本記事は「ディズニー忌避風潮がいかに根拠の薄い代物か」「ディズニーだからといって特別危険視する理由は無く条件としては他のジャンルと同じ程度」という内容であって二次創作自体の是非を論じてはいないし「何をやっても許される」とは一言も書いていない。論点をすり替えようとするのはいい加減にしなさい。

目次
1:組合と印刷所の自主規制(本記事)
1,はじめに―根拠の重要性
2,日本同人誌印刷業組合の通達
3,印刷所の対応

2:キングダムハーツで何が起きたか
4,マナーサイトによる危険論の流布
5,「ディズニーの警告メール」によるサイトの大量閉鎖
6,パイレーツオブカリビアン
7,空気の蔓延
8,スクエニの対応

3:背景と自主規制
9,背景その1 「著作権ヤクザ」イメージの流布
10,背景その2 同人誌にまつわる事件の続発
11,自主規制

4:定着の過程
12,無数の引き合い
13,「父よあなたは強かった、だから貴様も草をかめ」
14,ヒーローマン

5:公式の動向
15,スクエニの著作権に関する訴訟事例
16,実際はどうなの?

6:ディズニーというジャンル
17,「ディズニーに手を出す輩はいないから危ないと証明されている」?
18,「イメージを壊す類は許されない」?
19,総括


1,はじめに―根拠の重要性

今年4月11日にキングダムハーツは発売15周年を迎えた。それ自体はめでたいが、同人界隈におけるディズニー忌避風潮が本格化してから15年経過したことも意味する。
ディズニーとスクウェア・エニックスの合作ゲームであるキングダムハーツ。本作の発売に伴い日本同人誌印刷業組合が出した通達に従って多数の印刷所がディズニーの入稿を拒否した。それに伴い過剰な自主規制、同調圧力が多発、ディズニー危険論は暗黙の了解や疑うべくもない常識として形成されていった。なおも残る極端なディズニー忌避風潮の原因はこのゲームの周辺にあるといってよい。

アナと雪の女王やズートピア、ヴィランズの手下などの流行でうやむやになりつつあるが、現在にも確実に尾を引いている忌避風潮はなぜ定着したのか?その根源は?経緯は?根拠に値する事件があったのか?先の記事、ディズニーの同人誌は本当に危ないのか?「コミケはディズニー同人誌の頒布を禁止している」とする風説についてではいかに根拠の薄い自主規制だったか、現在に通用するものではないと記したがこれらの根本的な部分が欠けている。

ディズニー忌避風潮の原因を一言で述べると事実誤認を元にした憶測が孫引きされ続けた結果、つまり根拠の軽視が過剰な自主規制を招いた。これに尽きる。
なにしろこの15年誰も一次ソースを示していないのだ!具体な根拠はほぼプールと印刷所の自主規制のみ。警告の詳細やディズニー自身がはっきりと禁止する文面すら掲示していない。あるのだったらちゃちゃっと出せば済む話なのに全くおかしな話である。
ディズニーのイラストサイトや同人誌が存在するにもかかわらず「落書きでも容赦しない。同人誌は訴えられる」なんて言説がまかり通っていた事態ははっきり言って異常だ。即売会のカタログをめくったり目の前のパソコンで調べれば明確に事実と反しているとわかるではないか。

先の記事では一々ソースを出すのが煩わしいとする感想もあった。しかし本件の場合特にソースが無いといかに頼りなくそして異常か、ここで根拠を軽視するサイトを一つ挙げてみる。
同人グッズについてのマナーサイト【実は危険な同人グッズ】~模倣品・海賊版?~では警告・告訴になった例として真っ先にディズニーが挙げられているが、その記述には首をかしげるしかない。

■警告・告訴になった例 - 【実は危険な同人グッズ】~模倣品・海賊版?~(2013年9月14日)
2013-09-01
■警告・告訴になった例
5. 警告・告訴例
ディズニーは落書き程度でも、二次創作で配布する全てを許していない。ネット上のファンアートは許されている


当初の記述でははっきり「二次創作で配布する全てを許していない」と断言していた。しかしディズニーは一体どこで配布を禁止すると言っているのか?「落書き程度」でも禁止するのにネットで全世界に向けてファンアートを発信するのを許しているのは矛盾では?そもそも「警告・告訴例」はどこにあるのか?根拠は全く示されていないので不明だ。

■警告・告訴になった例 - 【実は危険な同人グッズ】~模倣品・海賊版?~
ディズニーは特に厳しいと言われており、同人誌も含め二次創作は基本的にタブーです。ネット上のファンアートであれば問題がないと思われています。
sea (id:sea_goods)
コメントありがとうございます。
表現が乱暴でしたね。失礼しました。簡潔に過ぎました。
ディズニーについては同人の印刷所では受付けて頂けない事、製作すれば明らかにネット上での火種になる事もあり、強めの表現をしています。
コメントを元に記事を修正致しました。
3年前


その後コメントで指摘されて表現は多少変化しているが内容はほぼ変わらない。「実際の事件よりも、同人界でどう思われているかに重きを置いて」いたから「全てを許していない」と表現した、つまり根拠なんて端から存在せず同人界隈の空気を理由に嘘を記したということだ。そもそも「警告のあったことを確認出来たもののみ挙げています」としながら何故憶測をトップに持ってくるのか?という根本的な疑問は解決していない。
そしてタブー扱いする空気があるからと嘘を広めても許される理由にはならない。啓蒙サイトを運営するのならなおさらだ。これが許されるのならば筆者は「ディズニーは同人誌を認めている!公認されているから何をやってもいい!」と吹聴しても構わないことになるが、そんな馬鹿なことがあってたまるか。
そもそも普通に活動できる現状を見ればタブーでもなんでもないことぐらいわかるだろうに、根拠もなく「著作権に厳しい=ファン活動も例外なく訴えられる」という極論を振り回して何が何でも危険と植えつけなくてもよかろう。そうしてむやみやたらと焚き付けるのだからタブー視され、ひいては荒らしの棍棒扱いされるのであって、火のないところに油をまいて放火するマッチポンプに他ならないことに気づくべきである。

こんな調子で15年間出典や根拠の軽視を突き通して来たからディズニー忌避風潮が定着した。であるからこそ本件については特にソースを挙げつつ記す。ひとつ話の類まで一々出典を出せとは言わないが、ここまで伝聞が浸透している場合にはなるべく根拠を示すのが義務ではないのか?

キングダムハーツ発売、ひいてはディズニー忌避風潮の本格化から15年という節目なので少しは期待したものの結局騒動の種をまいた人たちからは訂正も何もないので自分で調べたが、一つ問題がある。筆者は当時から現在までキングダムハーツをプレイすらせず2002年当時のジャンルとしてのディズニーを全く知らない。よって先人の残した記録を頼りにするしかないが、そもそもキングダムハーツ発売時の騒動についてまとまった記録は存在しない。生の声は2chにしか残っておらず晒しを頼りにInternet Archiveを探す始末、確かな根拠を知っていると称する方に聞いて回ってもまともな返事はほぼ帰ってこない有様で数少ない残骸から探し求めた結果がこの記事なので必ず誤りがあるはずだ。

事実をご存知な方はぜひとも記録を残してほしい。果てしない伝言ゲームに終止符を打ってもよい頃合いだと思うのだ。

続きを読む